許容量

 水の量が多い時、水の流れが速い時、排水口に引っかかることなく、すべては流れていってしまう。



 凄まじい勢いでイマがカコになっていく日々を過ごしていた。

 思ったことも考えたことも、生まれたものも、流れて消えていった。

 急流に自身がのまれてしまわぬように、浮こうとしているだけで精一杯だった。





 排水設備を強化する必要がある。今あっぷあっぷになるくらいの水を、余裕でいなせるくらいに。生まれたものを消さないように。



 排水口に辿り着く前にタモで掬ったって、あるいは構わない。